ヨーカン長屋の日記

日暮れにたどる小野家の食卓

ロアルド・ダールのいなか道

現在ウエストエンドで絶賛されているミュージカル『マチルダ』。鼓介が2年生の一年間、学校で何度も扱われたロアルド・ダールの作品なので夏の楽しみにチケットを取った。それからわたしも原作を読んだ。

ミュージカルを明日に控えてぎりぎり読み終えたのだが、思いがけず読後感の悪い本で落ち込んでいる。

天才少女が読書に目覚めたはよかったが、両親と校長先生は救いのない無教養な悪者。そして近年すっかり暴力描写に弱くなっているので、お仕置き、仕返し、怒鳴る人が出て来るたび動悸がする。『三匹のこぶた』のおおかみが鍋て煮て食べられる結末がなくなって実はほっとしているほうなのだ。マチルダの最後は、両親を捨て優しい学級担任に育ての親になってもらってハッピーエンドということらしい。父親が盗難車を騙し売るディーラーで母親はパチンコ(ビンゴ)通いとTVドラマに狂っているというのもリアル。書いているうち気が晴れてきた気がする。あれ?やっぱり負けるなこども、あっぱれマチルダ?でいいってことかな。

しかしすごいのはだんだんいなか道が目の前に甦ってくること。どんどん物語りの毒気が抜けていくのは草のせい森のせいかもしれない。不思議なことだ。好きなイギリス児童文学には共通する自然背景がある。ロアルド・ダールの主人公はこの人の分身で風景は記憶の再現に違いない。そしてわたしは多作の作家の方が根が明るい感じがして好きだ。現在頭の中は二巡目の小学生であり、一回目の時の読書開眼期とまったく同じ本と旅する感動をロアルド・ダールからもらっている。

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