ヨーカン長屋の日記

日暮れにたどる小野家の食卓

月別アーカイブ: 9月 2013

時をかけるリンダ

ピエール瀧があまちゃんのアキを「細田守の主人公みたい」と言っていたことから『時をかける少女』を見た。素晴らしかった。化学室のガラスと自然光がきれいだった。

最近、浮世絵が3Gになったり明治時代の写真が動き出したり、夢(ワープ)が少しだけ叶う時代になった。この映画を見て、本当に飛ぶときは時空も体験するんだなーと楽しみが増えた。次は時空で聞こえる音楽を探したい。

DVDを見ている途中にびっくりしたのが、深夜なのに玄関をノックされたこと。隣のリンダだった。

リンダは50歳くらいの女性。一人暮らしのおとなしい人で人の出入りもほとんどない静かな家。リンダは恐がりで、大柄な体だがいつも小さな声で遠慮がちに話す。この時も「お楽しみのところごめんなさいね・・でも、」と細い声でうろたえているので鼠でも出たのかと思ったら「向かいが火事なの・・・」と言われて驚いた。アパートのごみ捨て場から出火、どんどん広がって隣の家のガレージに燃え移りそう。慌てて夫がガレージの家に知らせると、おばさんが漫画のように小さなバケツに水を張って出てきた。火を見て呆然、消防車を待つ。火元のアパートにも「火事だ!外へ出て!」と夫が大きな声で呼びかけたが、こちらはたかをくくっているのか無関心なのか、誰も出て来なかった。やがて消防車が来て、硬派な消防隊員が黙々と火を消すのを見て、リンダと家に入った。消防隊は説明も事情聴取もなく引き上げて行った。

こんな事件を間に挟み、『時をかける少女』は興奮の名作となった。

夕食:パッタイ、セロリのスティック

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フランス 金色のエウローペ

8月28日(月)
家族だけの静かなホリデーにもどる。毎日、午前中プールで泳いで午後海に行くの繰り返し。

天気のいい日が続いてようやく、大西洋の楽しさが体に入ってきた。
地中海ほど暑くないし魚も見えないので慣れるのに時間がかかったのだ。
慣れたらこのおだやかさと爽やかさが浸みるように気持ちよい。

鼓介と新太は仲良くなった近くの子と遊んだり、夫と卓球したり。

ご飯は魚市場とスーパーUで材料を買って作る。やっぱり魚介が美味しい。
特にムール貝は今まで食べたムール貝で一番美味しい。
殻は小振りだが、身がとろりとして柔らかい。火を通しているのに縮まった感じが全然なく、薄皮やふちの筋すら感じず、ウニの食感を思い出すほど。カキもムール貝も1㎏〜500円。あのムール貝こそは一回に2㎏買っても良かったかもしれない。お昼は長いバゲットを二本買って、ハムと野菜を挟んで簡単にしていた。

一度、車で1時間ほどのLa Rochelleという港町に遊びに行った。
途中で壮大なひまわり畑をいくつも通過した。種から油を取るのだろうか、気が遠くなるほどのひまわりが頭を下げて立っている。花びらが落ちて茎も茶色くなったひまわりの畑は、錆びたシャワーがずらーーっと並んでいるみたいでもあり、歩き出しそうでもあり、おもしろい。

9月1日(日)
La Faute Sur Merを出発して、北に向かう。また牧草地帯と淡い牛の群れ。

ギリシャ神話を思い出す。ゼウスが美しい牡牛に化けて女神エウローペに近づき、背中に乗せてクレタ島に連れ去った。エウローペが逃げ回った大陸はヨーロッパと呼ばれるようになった。エウローペの丘は見事な金色だ。円筒型に束ねられた干し草まで大地の栄養と太陽でふっくらしている。

ルーアンという街道沿いの町で一泊。ビストロで外食。夫はボラのソテー、わたしは鴨のアプリコット煮込みを食べた。翌日、最後の食事はクレープリーにてそば粉のガレット。鼓介が頼んだ塩キャラメルのクレープも美味しかった。

小野家の新記録11泊12日のフランス旅行。フランス北西部は家族で毎年行く海という感じがして、とてもよかった。

フランス 海辺の来客

8月25日(日)
裏のLa Faute Sur Merビーチに行く。

引き潮の浜を歩いて巨大なクラゲを見つけた。風が強くて寒く感じる。海と家の真ん中に風よけの松林があっていい香り。松ぼっくりは新太の足くらい大きい。
スーパーUに行ったら閉まっていたので小さなcoopで間に合わせの買い物をして適当な夕食。コーヒー味とラムレーズンのアイス、地元で取れた塩にハーブを混ぜた調味料を買った。

8月26日(月)
雨。風も強い。明日からはまた晴れるらしい。明日は、同じくフランス西部でホリデーをしている双子のマックス&ルビー一家が遊びにくる。何を食べよう。

夕食 チキンのバーベキュー、茹でたジャガイモ、クスクスサラダ

8月27日(日)
快晴。朝、魚市場とスーパーUに行く。ダイアナもアンディも魚が好き。鮮魚と貝とワイン。ああ楽しみ。

マックス一家到着。キャンピングカーでフランスを3週間旅して、イギリスに帰る途中で一泊立ち寄ってくれたのだ。

昼食を食べて海で泳いで、家に戻るときアンディに松林のいい匂いを教えてあげようと思ったら、アンディが先に「カレーの匂いがする」と言った。適当だなあと思ったのだが、実は本当に海と松林の間一帯に、カレープランツと呼ばれるハーブが群生していた。インド料理が得意なアンディ、さすがの鼻。

夕食後、こども達がiPadで流行の歌をかけて盛り上がる。X-factorとキャピタルFMのダンス&ポップスが彼らの音楽番組。『walks like Rihanna』がホリデー中ずっと頭の中で回っている。

昼食 蛤と野菜のスープ、バゲット、サラダ、リンゴタルト
夕食 鯖のバーベキュー、ソーセージ、ムール貝の酒蒸し、クスクス

フランス ドーバー海峡からル・マン

8月22日(木)
小野家2013年の家族ホリデー。フェリーでフランスに出発。

ドーバー海峡を渡ってから車で南下。しばらくは初秋のイギリスと同じ冷気、似たような景色だったが、100km地点あたりで突然暑くなってきた。あっという間に気温が10℃くらい上がったと思う。わたしも運転中の夫も旅人のコートのように上着を脱いだ。

5時間後、ル・マン付近に到着。2泊ここでキャンプする。
『スーパーU』というスーパーに入ったら、店内で友達家族にばったり会った。

夕食 チキンと野菜のバーベキュー

8月23日(金)
たかさん一家と湖に泳ぎに行く。初めての湖水浴、水が柔らかくて気持ちいい。

夕方、夫とたかさんの旦那さん(イギリス人)が男同士でスーパーUに行き、サーロインステーキを買い出し。
子なし、嫁なしで肉を買いに行くことがとても嬉しそうな二人。
こども達はお兄ちゃんチーム、弟チームで意気投合してずっと遊んでいる。

夕食 サーロインステーキのバーベキュー、クスクスサラダ

8月24日(土)
たかさん一家と別れてさらに3時間南下。

一面広がる牧草地帯と丘のアップダウンで、高速道路が細く長く見える。イギリスでもおなじみの風景なのにやっぱり違う。フランスはもっと横に広くて、草が金色味を帯びている。

牛がたくさんいる。白い牛と淡い茶色の牛ばかり。10頭くらいで群れになっていて、群れの牛は全部同じ色。ほっそりエレガントな体つき。

旅の最終地、大西洋に面したLa Faute Sur Merという静かな村に着く。1週間ホリデーハウスを借りて暮らす。