ヨーカン長屋の日記

日暮れにたどる小野家の食卓

月別アーカイブ: 11月 2013

ころんだコロッケ

電車の中に財布を置いてきたり、家にネズミが出たりした一週間を経て週末。

土曜日の朝は新太がサッカーに出かけてから一瞬家が静かになる。こども部屋でサッカー中継をしている鼓介の声だけが聞こえる。選手カードを並べて想像の試合。選手交代の時以外はカードは動かさずにフォーメーションの前で腕を組んで熱血中継。おもしろくてこっそり録音したら見つかってその場で消去するように言われた。

午後は日本語の宿題、かるた製作。新太はライオン。
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鼓介はふたつとも食べ物。
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作っている間もずっと何か食べていたし、食べるものがなくなってからは冷凍庫の奥からタッパーに入った凍ったあんこを見つけてスプーンで食べていた。

日曜は鼓介の試合の後、サウスバンクへ向かい、テムズ川沿いを歩いてテート・モダンで来年のカレンダーを買った。家へ帰ってから全員でコロッケを作った。鼓介は6個食べた。

夕食 コロッケ、豆腐とオクラのサラダ、納豆、ごはん、かぶの味噌汁

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古今東西 馬場、早稲田

お母さんが暴食による膵炎で入院している。これが食べたい、と思えば朝の9時でも昼の2時でも「今日はもんじゃの気分!」と妹に電話をかけている。そして妹に断られたらタクシーに乗ってひとりで行ってしまうらしい。おじいちゃんの競馬もそうだが、せっかちな江戸っ子爺婆を乗せて走るタクシー、車屋さんと呼ぶ方が合っている。

今日はイギリスから日本の大学へ留学したい人向けの説明会イベントがあった。カルチャートークなどもあったので行ってみたら生徒に遭遇。私の大学には3年生の一年間を海外留学に充てるプログラムがあって、彼は早稲田大学に行きたいそうだ。おじいちゃんの地元、お父さんとお母さんが出会ったヘレン・ケラー学院のあるあの街に、クラスで一番かっこいい北欧の男の子が降り立つのか。

イベントから帰って夜7時、新太が「えんどうが卵を産んだ」と興奮している。今日もらったナナフシに命名したのだそうだ。えんどう豆のえんどう。
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昼食 ベーコンとトマトのパスタ
夕食 ハンバーグ、海老フライ、にんじんサラダ、豆腐の味噌汁

500g、72枚

ボン・ファイアー(大たき火)、ガイ・ホークスナイトの花火が終わって、鼓介のサッカーシーズン、冬が到来。

イギリスの少年サッカーはプレミアリーグと同じく毎年9月に始まって5月末に終わる。
地域のリーグに参加しているような真剣なチームでも練習は週1回、多いところで週2回くらい。

本日午前中は、鼓介の試合と新太を夫に任せて家でテストの採点。
昼に3人が帰宅。鼓介は2得点して興奮気味。お昼を食べてクリスタルパレス公園へ出かけ、小牧場の動物や小鳥を見る。昨日の夜、鉄コン筋クリートとすきやばし二郎のドキュメンタリーを続けて観た。山羊も羊も横に目がついていて松本大洋の漫画みたい。

4時過ぎに家に帰ってアーセナルVSマンUをラジオで聴きながら全員で餃子を作る。タネと皮の分量がぴったり終わりとても嬉しいので記録しておく。豚ひき肉500g、キャベツとチャイブ両手一杯、皮72枚。焼くのはいつも夫なのだが、一回ごとに水の量や火加減を工夫していて最後の回は一番おいしかった。量も本当にちょうどよかった。

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昼食 ホットドッグ、蒸しブロッコリー、コーンとジャガイモのポタージュ
夕食 餃子、ごはん、アボカドサラダ、冷や奴、もやしの味噌汁

まだまだ

今週の先生活動は初めてのテスト体験。
読解、筆記、リスニングの試験を作り現在は採点中。字は人を表すの言葉ではないが学生肉筆による回答はとても楽しい。来年日本に短期留学する生徒も何人かいて、一生懸命勉強している。

さてテスト準備で忙しかったここしばらく、実は東京の実家も母と祖父が続けざまの腫瘍騒ぎで入院、検査、家族会議など緊迫している。週末に鼓介と新太を市民プールに連れて行ったとき母から電話があり、プールサイドで長い国際電話をした。医師の様子から祖父が余命1ヶ月ほどという話。前半はどのような最期にしてあげたらいいか、葬儀には帰って来られるのかなど相談に精一杯娘らしく応えていたが、やっぱり途中から父母、祖父全員が早とちりしている気がしてきた。何と言うか、不自由になってからが高齢化社会の本番と言うか、人間はけっこう丈夫だと思う。86歳で毎日株と為替を確認し毎週欠かさず田無に馬券を買いにいく祖父。71歳で医師に食事療法を言い渡されて落胆、トンカツを夢見ながら白身魚の刺身で我慢する母。生命力はまだまだあるような。

そのあたりを確かめようと思って日曜の朝、もういちど実家に電話をかけたら誰も出ない。前日に医師と会って検査結果を聞いたはずなので私も気になる。妹に電話をすると電話の向こうが騒がしい。妹の声がうわずって、かけ直すと言うのを手短にと押し通したら「今、9回の表、田中が投げてるから」と言われてその瞬間、楽天の優勝以上に祖父の余命騒ぎ撤回を確信した。追って翌日、母からおじいちゃんは当分大丈夫との報告。アンチ巨人の父も看病疲れを忘れてスカッとしたかなとマー君に感謝した。

夕食 ラムとパースニップのトマト煮込み、パン
おやつ スコーン

ハロウィーンの市民

冬時間になったイギリスは、ここから暦の催しが目白押しで年末まで座ってお茶を飲む暇がない。

毎年その幕開けがハロウィーン。
仮装してDevonshire Road の原生林にコウモリハンティングに行き、行き帰りに近所の家を回ってお菓子をもらう。

ハロウィーンはアメリカの習慣なのでイギリスにここまで根付いたのはほんの最近のことらしい。素晴らしいのは一般住民の方々で、本当に怖い魔女の格好でこども達を待機してくれたり、玄関でスモークを焚いたり怖い音を流したり、路駐中の車からゾンビが飛び出したり、オープンカーに棺桶を乗せて町内を走ったりしてくれる。普通のお婆さんが出てきた時に一瞬「本物・・・」という空気が流れておもしろかった。

私は毎年のことながら潤子ちゃんにもらった黒のドレスでアイラインをぎっちり引いて行ったのだが、大人もこどもも今年は目立ってガイコツ、ゾンビや血しぶきを浴びた白衣など醜い路線が多かった。顔を作るのもみんな上手だ。鼓介の同級生の女の子(海賊の亡霊)は、友達に名前を呼ばれてメイク失敗と落ち込んでいた。私と夫はサダ子と落ち武者でいくべきだったと思う。事実イギリス人の子にも「日本の幽霊になったよ」と先を越されている。来年こそは番町皿屋敷にならなければ。ダンボールで井戸も作らねば。

昼食 卵サンドイッチ、にんじんスティック
夕食 照り焼きチキン、ごはん、じゃがいもと人参の味噌汁