ヨーカン長屋の日記

日暮れにたどる小野家の食卓

タマリンド

スーパーの帰りに不思議なおじいさんに呼び止められた。

後日、田中泯のToutubeを見てこのおじいさんの動きに似てると思ったので田中さんと呼ぶ。

田中さんはすごいお酒の匂いだった。ろれつも怪しかったが天気や出身地など害のない話から長話になり、日本食が好きだというのでブリクストンのお好み焼き「おかん」を教えてあげた。紙に書いてくれと頼まれて、(スリの仲間がぶつかりに来るタイミング)とちょっと警戒したが観光地でもないし何も起こらず、財布からいらないレシートを探し出して「ペン持ってますか」と聞いた。田中さんは「ペンはないが・・・」と言いながら、上着のポケットから石を出してきた。新太のこぶしくらいの割と大きな灰色の石。チョーク質で、たしかに字が書けた。レシートにOKANと書いて渡す。切りよく「じゃ」と手をあげると、田中さんは「待て待て」とポケットから小銭を出して新太に1ポンドと1ペニーくれた。喜怒哀楽がはっきりしている新太にしては複雑な顔で喜んでいる。今度こそ「じゃ」で道を渡ろうと思ったら「あんたはこれを」とスーパーの袋から小さい箱を渡された。アジア風?アフリカン?な赤いパッケージにどーんと猫のうんちみたいな絵が書いてある。派手な箱を受け取って別れた。田中さんが家に入るのを見届けてうちに帰った。うちのななめ向かいのアパートだった。

不審者には気をつけなさいと子どもに教えているのにーと気づいて落ち込んだが、それはともかく猫のうんちの正体はタマリンドという豆だった。田中さんに説明された通り、殻を割って中身をしゃぶって、最後に石(果物の固いタネは英語でストーンと言う)は捨てる。中はドライフルーツ。そういわれて見るとこの名前はよく食品ラベルで見る。味もあるある〜って感じ。茶色系ソースの酸味、甘み、粘り。あれから新太と私で少しずつ食べている。昔は田中さんみたいな妖精があの町この町に必ずいた。私も知らない子どもにお菓子をあげてしまうおばあさんになりそう。

IMG_0597

IMG_0598

夕食 海老と鶏肉のマカロニグラタン

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。