ヨーカン長屋の日記

日暮れにたどる小野家の食卓

カテゴリーアーカイブ: イン・ザ・シティ

家出のリュック

きのうと今日はお芝居を観に行った。

蜷川幸雄の『海辺のカフカ』とM.Haddonの小説『Curious incident of the dog in the night time』の舞台版。
たまたま二日連続だった。
たまたま2つとも15歳の家出の話だった。
日英ともに少年はグレイのパーカー、紺色のリュックで父親から逃げることに決まっているらしい。

『海辺のカフカ』は仲良しのママ友達ダイアナに誘われてチケットを取ったけど、内心どうなんだろうと思いつつ当日のバービカンへ。でも開始後すぐ猫の大塚さんのシーン。本物の猫そっくりに四肢を動かす大塚さんは凄かった。これは相当に良い作品の予感。川村さんの猫も凄かった。後ろ向いて爪をとぐところが絶妙。安心したあとは3時間楽しかった。他の作品もシリーズで劇場化してほしい。後半ダイアナはとなりでジャージャー泣いていた。

『Curious incident of the dog in the night time』の原作はダイアナに勧められて私が始めて完読した英語本。最近、鼓介とダイアナの息子マックスがこの本を読み、息子たちを連れて観に行こうと言うことになってチケットを買った。しかしダイアナは自分は一度観たので今回は旦那に譲って上げようと急に気が変わり、当日はマックス&お父さん、私&鼓介の4人で行くことに。

こちらも舞台演出が凄かった。カフカもそうだがとにかく豪華。アイディアも技術も予算もスタッフも潤沢の中からできた一級ビジュアルアートというかんじで、とにかく楽しい。

そして『Curious incident』の後はFAカップ決勝をスクリーンで観るためにエミレーツスタジアムに移動。夫と新太と合流。ファンサービスの黄色いマフラーをもらい、危なげない90分とたくさんのゴールと優勝の瞬間が観られて一家大満足。

こどもたちのハーフターム休暇ももうすぐ終わり。来週からはいよいよ学年最後の夏学期後半。

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昼食:駅売店のBLTサンドイッチ、劇場のアイスクリーム
夕食:茄子のとチキンのココナツカレー

鈴の音はすぐそこ

冬休み3日目。一家でロンドンの街に繰り出す。

まずLeicester Squareの劇場で『stickman』を観る。観劇には限りなく無関心の夫もしっかり眼鏡を持参している。出演者たった3人。スタイリッシュな作風にも関わらず、周到な舞台演出が観客(3歳〜)の集中を途切らせない。この頃おかしなところで日本語の教育実習を思い出すのだが、役者達が数多くの小道具を敵確にハンドリングするさまに授業と教材の感触がふと甦る。

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次に昼ご飯はラーメン屋。鼓介が細々続けた日本語日記のご褒美だ。ロンドンラーメンブームの特集を参考にSoho『一点張』に行く。塩ラーメンを頼んだが美味しかった。ラーメン3杯、餃子2皿、チャーシュー丼で昨日の焼き肉満腹とほぼ同額。ラーメンはご馳走なのだ。

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その後は新太と鼓介が予算7ポンドでプレゼント交換するという夫の企画により2組に別れて行動。鼓介&わたしチームはイルミネーションの街を上っておもちゃのデパートHamleysに入る。イギリスのクリスマスは日本のお正月のようなものだと年々はっきりとわかってきた。イブ前日の今日はまさに大晦日の雰囲気。家族ひとりひとりにプレゼントを贈る伝統からすればここの活気は31日のアメ横である。

鼓介の買い物はyes/noチャートのごとく迷いがなく、新太の好きな物の売り場をレゴ(予算超)、プレイモビル(〃)、バイク(有力)ミニカーセット(最有力)と、7階建てのHamleysを次の目的地へと脇目を振らずにずんずん巡って、ミニ・レーシングカーセットに決め、お金を払うまで20分程度であった。わたしも将来こんなチャートで選ばれたプレゼントをもらうのだろうか。

新太組も早々とプレゼントが見つかったようで先に帰宅すると連絡が入る。せっかくなのでCovent Gardenまで歩いて足休めに大道芸を観て、電飾の大型トナカイとツリーにて2012年クリスマスの街を見納め、ようやく電車に乗ったのは5時半であった。

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昼食 ラーメン『一点張』

夕食 ケールとパルメザンチーズのパスタ、洋梨とグレープフルーツのサラダ

ジャパン祭2012

恒例のロンドンジャパン祭。今年ももっちゃんのお好み焼き屋台を手伝いに行く。

今年の会場はトラファルガー・スクエア。日本食屋台とステージを目当てに日本人とロンドンに住む人がどっと訪れる。サッカー場ひとつぶんくらいの人がいたかな。

夫も鼓介・新太を連れて遊びにきてくれたのだが、大混雑のお祭りで小野兄弟迷子騒ぎ。お腹が凍る思いをした。ステージの和太鼓を観ている途中で夫を見失ったらしく、警備のおじさんに連れられて泣きながらお好み焼き屋台に現れたのだ。「お母さんはジャパニーズパンケーキを売っています」と言えた鼓介の伝説は大きくなっても繰り返し語られるだろう。新太は片手をパンツの中に入れておちんちんを触りながら、もう片方の手はしっかり鼓介に繋がれて、極度の緊張で泳いだ目をしていた。並びの屋台のおばちゃんにコーラをもらってお好み焼きを食べながら夫を電話で呼び出す。辿り着いたその姿が迷子2みたいでおかしかった。

昼食 お好み焼き

夕食 天むす(ジャパン祭で)

おねえちゃんの里帰り

さわや歌が遊びに来ていた。

ロンドン小野家訪問も3回目ということで、美術館、マーケットやイギリスの田舎町への興味もさほどでもないローキー滞在。本人曰く里帰り。わたしの方が浮かれてオペラのチケットを取ってしまった。オペラハウスは期待通り歌舞伎鑑賞の雰囲気があってよかった。『魔笛』は堅い題名の印象からほど遠い楽しいお話で『魔法の笛』と呼ぶ方が適切だねとい言い合った。ほかの日は夫の会社の近くのShoreditchやいつも行く海Whitstableなど馴染みの場所に一緒に行った。

さわや歌はウクレレを日本から持ってきて家で弾いていた。

そして今日鼓介が学校に行っている間に日本に帰っていった。鼓介がどうして帰ったかというので仕事があるからと答えたら「ああ〜ウクレレ?」「それは趣味だよ。さわや歌はオフィスで働いている」「何してるの?タイピング?」「さわや歌はボス?」と次々に質問が来た。はじめ同居人、そして居候、今新婚OL、未来はウクレレのボスかもしれない。おねえちゃんはユーラシア上空。またきてね。みんなもきてね。

昼食 イワシのディル&チリソテー、ズッキーニとバジルのサラダ、パン(さわや歌、わたし/Green and Blue)

夕食 キャベツとベーコンの炒め物、ひじきご飯、豆腐の味噌汁

ラファエル前派

雨の夏に久しぶりの青空。電車に乗ってテート・ブリテンに行く。

19世紀のイギリス絵画を観る。

ラファエル前派。貴族の世から産業革命、資本主義への転換期。絵に光、軽さがある。写真のような絵も多い。描かれた女性の気分が前の時代よりわかりやすい。衣装の細工まで描き込まれたこの無呼吸の双子は、それ以前の17世紀。

かの『オーフェリア』。背景にうちの庭にあるのと同じフォックスグローブ(ジギタリス)を見つけた。腰まで水にリアリティ。沼のにおい。油絵の具のいいにおい。

続いてビクトリアン朝絵画の部屋。応接間の金ぶち掛け物調が抜けて市民漫画、記念写真、成長記録といった感じで親しみが増す。

最後にターナー浴をして行こうと思ったら幼稚園のお迎えが迫り時間切れ。ミュージアム出口の双子。

夕方からまた雨が降る。

ママ友達からの誕生プレゼントで大きな植木鉢をもらう。

夜、庭に行ったら背の高いフェンネルの、細く密生した葉にかたつむりが群がってちゅうちゅう雨を舐めていた。

昼食 たまごサンドイッチ(わたし、テートにて)、ボロネーゼ飯、目玉焼き(夫弁当)

夕食 チキングリル、サラダ、ケーキ

ムーンライズ・キングダム

夫とさっちゃんとGreenwichに観に行った。
スカウトボーイと文学少女、不良の初恋。
客席中が主役、あのころの自分状態だったのでは。
恋のシーンは若いふたりに雄叫びを上げそう。いいなあ。
昨夜のブックグループでは「良い本はみんな暗い」という話になり、人が死なない名作が思い浮かばなくて盛り上がったのに比べて、この話の楽しかったこと。ハッピーエンドは映画に限る。
昼食 Greenwichで公園角のイタリアン。ムール貝のトマトスパゲティ(わたし)茄子とズッキーニのペンネ(夫)チーズニョッキ(さっちゃん)
夕食 鶏と白菜のあんかけ、大根の味噌汁、ねぎのピクルス、ご飯

恐竜帝国からKタウン

連休最終日の月曜。

午前中、鼓介が友達の家に呼ばれたので新太と3人でNatural History Museumに行く。ミュージアムは無料だから観光シーズン、祭日、雨天となればレゴランドより混んでいる。目当ての恐竜見たさに並ぶ新太は間断なくおやつを欲しがる鼓介とは違って静かだ。恐竜エリアをゆっくり回っているとついまたタイムトリップ願望で身が焼ける。1851年のロンドン万博でも実物大の恐竜の石像をハイドパークに展示して話題となったそうだ。ビクトリア朝の薄暗い館内。栄光の恐竜讃歌。

デリで昼食を食べ、鼓介を迎えに行ってからロンドン郊外の有名なコリアンタウン、New Maldenに食材の買い出し。初めて来たが安価なお米の種類が多いのと、薄切り肉、外食の安さが良い。米、納豆、うどん、薄切り肉、キムチ、餅、七味唐辛子、豆腐、コアラのマーチなど購入。

昼食 ローストビーフのサンドイッチ、カリフラワーとスティルトンチーズのスープセット、ジャガイモとレンズ豆のサラダ(夫、わたし、新太)Natural History Museumのデリにて。

夕食 海鮮チヂミ(新太)、キムチチゲ(わたし)、トッポギライス、うどん(夫、鼓介)商店街で夕方一番早く店を開けた韓国レストランで。

新太のホックニー

ガソリン価格高騰で小型車に買い替えた我が家。と思ったらガソリン輸送トラックの運転手組合がスト計画中。オイルショックに発展する噂で今夜あたりガソリン泥棒が出そうなロンドン。昼間はずっと天気が良くて夏休みのように楽しい。夜のニュースで現実を観るのは辛い。

さて、お腹、頭、首(のど?)の痛みを訴え、幼稚園を休んだ新太。ごろごろ遊んでぐっすり昼寝、すっきり目覚めてから「絵の具やりたい。新太もでいびっど・ほっくにっく描きたいの」とすべて心得た甘えよう。

「それをお父さんの電話でカシャとやってシューンとやってお母さんのこんぴゅーたーに行って見てね。ね?」下の子は観察力があると言うがまさしく夫のiphoneで撮影、わたしのマックにメールで送りブログに上げるところまで兄と互角に扱われたいなんていじらしい。

この夜、夫と鼓介は新太を置いてボルトンVSトットナム再戦に出かけて行った。ムワンバ選手が倒れた試合をスタジアムで観ていた父子。中止となって帰ってきてからムワンバ奇跡の回復までの会話も実は新太はしっかり聞いているのだろう。忘れた頃に「むわんばもう大丈夫」とか言うのだろう。

昼食 コンソメスープ、クリームサンド

夕食 豚かたまりのセージ&オニオングリル、ビーツと人参のロースト、パン

カリフォルニアレンズ

新太の幼稚園が長い木曜日にデビッド・ホックニー展に行く。チケット購入は1時間待ちの大盛況。

大きな作品に囲まれて歩くのは森林浴のよう。これだけ大きいと絵でも酸素が出ていそう。イギリス生まれのこの巨匠のおじさんは若い時にLAに移住して何十年か後に故郷に戻ったら冬の道がマゼンダ色に見えるようになったらしい。視界を一枚のキャンバスに描き、それを16枚とか64枚とかつなげてある。端から端までくっきり見えるランドスケープが瞳に潤いを感じさせ、落葉の道、ドライブウェイのうねり、足もとも気持ちいい。

すぐ真似したくなるのがポップアートのいいところ。こどもも大好きホックニー虹彩。

8周年

4年ぶりの結婚記念日。日付が変わった深夜、寝室へと階段を上がって絶叫。ああこんな人だったよね。今日は夫は仕事を休み、こどもは友達に預けて一日アニバーサリーツアー。4年とは一緒にやってこられてよかったなあと、ありがたみのある年月だ。

午前中はヘイワードギャラリーでデイヴィッド・シュリグリーという人のポップアートを観る。笑いのO2で心が膨らむ。気軽に真似たいアートってアートの中でいちばん素晴らしいかもしれない。夏は田舎のコテージでこの人の粘土作品を家族で制作しよう。小学生にも思春期のモヤモヤの答え合わせにもよいグラフティとポエム。だが、今は見せられないものが多い。図録は手の届かない場所に置こう。

お昼はDalstonでトルコ料理の食堂に入る。夫が渡英して初めて住んだ街だ。食後はカフェに入る。これからのこと、旅行の予定など話す。それからバスでShoreditchに下ってショッピングしてから鼓介、新太を迎えに行って現実に戻り、新しいはじまりとなる家路についた。

昼食 揚げ茄子とラム肉のミント煮(夫)、ロールキャベツのトマト煮(わたし)

夕食 水炊きスープ、チョコレートケーキ(夫、わたし)

1666 プディング・レーン

日本出発前、最後の土曜日はロンドン歴史ツアー。

鼓介が学校でロンドン大火のことを習ってきたのがきっかけだ。

小学校では歴史の授業が始まっている。教え方が面白い。学期ごとにテーマが決まっていて、それにちなんだ話を聞いたり、絵を描いたり、当時の衣装や食べ物を再現したり、社会科見学に行ったりする。こどもは事件、冒険、英雄が好きだから楽しそうだし、ひとつの時代や出来事をじっくり扱うのは体験学習的でとても身になっている。科学も似たような方法で教わっているようだ。

さて時は1666年9月。5日間に渡りロンドンのシティ一帯を焼いた大火事。跡地には後年に記念塔(モニュメント)が建てられた。興奮しながらエピソードを語る鼓介。火元のパン屋があった通りPudding Laneの名が特に心に刻まれたようで、「Pudding Laneに行きたい」と憧れている。プディング・レーン。一度聞いたら忘れられない。わたしも行きたくなってしまったのだ。


午前中のサッカーの後、一家で電車に乗ってLondon Bridgeまで行く。改札で駅員に話しかけているおばさん。「London Bridgeにはどう行けばいいのですか?」と聞き「ここがLondon Bridgeです」と言われてびっくりしている。ロンドン橋を渡る。夫はわたしが誕生日にあげたウールのカーデガン一枚で風に当って寒そうだ。鼓介の頭の中では大火事は遠い遠い場所での出来事だったようだが、実世界ではLondon Bridgeから歩いて5分。うちから電車も合わせて30分の近さという事実にそんなばかなという顔。記念塔に到着。311段の階段を新太も元気に登って頂上へ。眼下にロンドン大火の当時を想像する。大火事以降は木造建築が禁じられ煉瓦と石の街へと生まれ変わったのだそうだ。高所から1666年の空気を吸い込んで肺がパンパン。塔を降りスターバックスで休憩。テート・モダンを回って夜6時家に帰る。

昼食

ビーフシチュー、ベーコンサンド、パン(Brockley Marketで)

夕食

鮭と芽キャベツのスパゲッティ、ラディッシュサラダ

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霧の朝。

お好み焼きマーケットに出勤。

先週途中でフォークの在庫が尽きて割り箸だけになってしまった。行列が絶えないにも関わらず誰ひとりフォークをくださいと言わない。オコノミヤキを美しく発音する人が毎週増えている。寒さが本格的になってきた。ズボン下のヒートテックが出番です。

朝食

バゲット(ママレード)

昼食

パスタ・トマトソース(夫・こども)

お好み焼き、たこ焼き、唐揚げ(わたし)

夕食

豆腐・肉団子とひらひら大根の味噌鍋、ご飯(夫)

パッタイ(わたし)

ガールズツアー

アメリカから夫の友人が来ている。有名な技術者らしい。会議出席が目的の訪英というので、奥さんのロンドン観光のお供をすることにした。IT妻の女子会は10時にLondon Bridge集合。リクエストは「アフタヌーンティ」「洋裁好きのお母さんに生地を」の二点。

10:00 London Bridge

11:00 Westminster寺院とBig Ben

11:30 Baker Street – Marylebone Highstreet

12:30 昼食

2:00  Liberty

4:30  Fortnum&Mason

まずはLondon BridgeからボートでWestminsterまで移動。IT妻あさみちゃんはさっそくi-phoneで撮影開始。名所や古い建物が大好きだそうで案内の張り合いを感じる。 Big Benを見て地下鉄でBaker Streetに行くと突如あさみちゃん推理小説ファン発言。シャーロック・ホームズの駅を嬉しそうに撮影。Marylebone Highstreetのインテリア雑貨、こども服など寄って、午前中のハイライトである大きな手芸屋さんへ。あさみちゃんの存在を忘れてレース、りぼん、コサージュなどに熱中。日本への里帰りも近づいているので、みんなの顔が浮かんでしかたがない。長い時間をかけて色々選んだが、自分もどれかひとつ欲しい、いや、やっぱり全部欲しい、でも全部あげたい!と逆巻く気持ちにザワザワしながら店を出る。お昼はわたしが魚好き、あさみちゃんが揚げ物好きということでFishworksというシーフードレストランに入る。生ガキ・海老のスープ・ハーブとフェンネルのサラダ・フィッシュ&チップス。ワイン1杯飲んでひとり£20(2,500円)。フィッシュアンドチップスは衣が軽く、量も半分ずつでちょうど良い。海老スープはしょっぱい。

食後は生地を求めてLibertyへ。テューダー様式の建物にふたりで「ハウステンボスみたい〜」と興奮。こうして女子と来るとリバティはやっぱり最高にかわいい。環と優にリパティプリントワッペンを購入。あさみちゃんも目的を果たし、晴れてFortnum&Mason へ移動する。

Fortnum&Masonでアフタヌーンティまで1時間お土産ショッピング。バラのジャムが人気だと聞いたので妖精のジャムだと言って環にあげよう。賛美歌オルゴール付きのクリスマスのビスケット缶を鼓介と新太と日本の友達に。家に帰ったらクリスマスキャロルのCDを出そう。弾みでリースも購入。£20(2,500円)。ドライオレンジとスパイスの定番。本当は大きなツリーの飾りなのだと思う。ロンドンに来た年の冬から引き延ばし続けたものを買ったのだ。買い物は勢いだ。

予約時間になり人生初のアフタヌーンティへ向かう。最上階のレストランは窓が小さく食べ物の色を引き立てない照明、中高年趣味のインテリア、ノンアイロン素材の制服、どれをとってもデパートの食堂。素敵ではないが懐かしくてよい。お母さんに連れて来てもらったなあ。さてあさみちゃんお待ちかね、スコーン、ケーキ、サンドイッチの3段トレイでアフタヌーンティ登場。すごい量だが9割完食。意外な感動は紅茶のほう。リサーチを仕事にしている友達からおすすめされたダージリンファーストフラッシュ、これは台湾で飲んだ東方美人の味がする!最近夫と紅茶、日本茶に飽きたから美味しい中国茶が飲みたいと話していたのだ。海を越えてつながっているお茶の味に感動。それにしてもひとり£40(5,000円)、セミナーの価格。

最後はバスに乗ってロンドン塔まで行き、夜のタワーブリッジを渡ってLondon BridgeのHiltonまであさみちゃんを送って別れた。久しぶりに女子パワーを使った楽しい一日。クリスマスと日本行きのスイッチも入った。いよいよだ。Libertyで諦めた£130のピンク×グレーのボーダーのウールマフラーのことを考えながら電車に乗ってHonor Oak Parkの家路についた。

グレイソン・ペリー

夫が休みを取ったので大英博物館グレイソン・ペリー展を観に行った。

朝は家族全員で出発。学校、幼稚園とこどもを送って駅の近くでコーヒーを飲んでから電車に乗る。平日の子なしロンドン観光は楽しいの一言。こんな良い街だったっけ!わたしの夢はタイムトラベル。今日は100年前から来た気持ちだ。

時間が惜しいのでお昼は大英博物館の近くの手軽な韓国食堂で。石焼ビビンパは石鹸の味がしたが昨日まで『日本三文オペラ』を読んでいたためこれも十分ありがたく思えた。夫のチゲは貝が臭いと。しかし胃など袋に過ぎぬということで、共にこだわらず店を出た。後でミュージアムスタッフに「韓国の方ですか?」声をかけられる。

グレイソン・ペリー展。

大英博物館の収蔵品から選んだ品々と彼のオリジナル作品を合わせたインナーワールド再現エキシビション。大英博物館にさまよう魂、ペリーに呼ばれて大集合。土偶、神棚、民族衣装などがどんどん吸収消化されて新しい姿となっている。収蔵品以外でインスパイアされた物のひとつにハローキティ四国限定お遍路さんタオルチーフ。若い女性のバッグに巡礼者が宿っている、イコール、生きているアート!ということらしい。日本の人間国宝という制度にも関心を寄せている。オリジナル作品は21世紀的リリックで覆われた壷にはじまり、最後は博物館の魂たちとペリー自身を葬る大作  “名もなきクラフトマンの方舟”で自己完結。観る方もスッキリ。図録を買ってまたじっくり見たかったが£25(3,000円超え)のため断念。全作品通して登場するペリーの半身、テディベアの名がAlan Measle。Measleは三種混合予防接種(英名MMR)でおなじみの麻疹。

昼食

石焼ビビンパ(わたし)チゲ定食(夫)

夕食

ピーマンの肉詰め、マッシュルームソテー、佃煮、豆腐の生姜汁